2006年4月18日。早朝。

深い眠りに堕ちていた俺は、約束だった 5時30分ちょうどのM氏からのモーニングコールに気付かなかったらしく、2度目の電話の着信音でようやく目を覚ますことができました。
時間はちょうど6:00時。

  • M氏:「起きてる?」
  • 俺:「…んあ?」
  • M氏:「大丈夫?」
  • 俺:「…んあ?」
  • M氏:「行ける?」
  • 俺:「…んあ。…行ってきます」

最悪のモーニングコールです。

とりあえず、熱いシャワーを浴びて眠気を覚ましましたが、そのとき俺はふと思いました。

「俺、何しに行くんだろ?」


4月18日。朝7:00時。

最寄りの「つくば駅」に到着。
すぐに電車に乗り込むことができました。
通勤ラッシュがはじまる時間帯で、だいぶ席が埋まっていましたが、運良く空いてる席を見つけ、座ることに成功。

電車に揺られ、数十分が経過した頃、電車内の女性の視線が気になってきました。

熱いほど。

それも、1人2人じゃなく、数人の女性からの熱い視線を感じるんですよ。

『笑っていいとも!』に出演できるかもしれないという期待のため、気持ちが昂り、自意識過剰になっていたからそう感じたのでしょうか?

とにかく、俺は、電車に揺られながら妄想の世界に浸っていました。

「おいおいおいおい!
なに何?
そんなに俺のこと見つめちゃって!
みんな今日、俺が『笑っていいとも!』に出演するのを知ってるのか!?
まだ出演決定した訳じゃないぜ!?
オーディションがあるんだよ! おーでぃしょん!!
気が早いって!」

…なんて、ちょっとドキドキしてたんです。

そのわずか数秒後、一枚の張り紙が俺の目にとまりました。

「女性専用車両」

つづく。