あるとき、究極の整理法は【整理するモノが無いこと】だと気づき、以来「使わないモノ」や「いつか使うかもしれないモノ」は捨てて捨てて捨て抜いてきました。

今は管理すべきモノが無い、または極めて少ないことに非常に満足しています。

そもそも「片付ける」という行為をしません。片付けるべきモノが無いのですから。
「モノを探す」という行為をしません。探さなければいけないものが無いのですから。

必然的に多くの時間が生まれるので「時間がない、時間がない」と嘆くようなことも皆無。

俺の部屋がどんな感じなのか簡単に説明しましょう。

ベッドとソファとテーブル、パソコン用のデスク、それにタンスが2つ、そのうち一方は本棚として使用中。メインとなる家具はこれだけ。
そこに弟からもらった大きな鏡が2つあるだけ。このおかげで部屋が広く感じます。

余分なインテリアやオブジェ、装飾や雑貨の類いは皆無。一切何もありません。
この部屋に「遊び」の要素はゼロ。
コンポなどのオーディオセットも取り払ったし、テレビやビデオデッキは遥か昔に捨てました。
BGMは、ipodをスピーカーに繋げるだけで超シンプルに。DVD等を観るときはノートPCを利用します。

統計によると、日本人は、平均して一日に約3時間もテレビを観て過ごすとか。
この部屋にはテレビさえもありませんから、平均的な日本人がテレビに費やす3時間を、俺はまったく違った創造的な活動に投資できています。

テレビのようなクオリティの低い娯楽に付き合って時間を浪費するのではなく、人生を豊かにするためのもっと有意義な活動に多くの時間を投資したい。
それが俺の哲学です。

多くの人はヒマな時間や退屈や寂しさやを満たすために「モノ」を買うことによってその欲求を満たそうとします。俺も以前はそうでした。
でもけっきょく、モノが与えてくれる幸せや充実感、満足感は一時的なものだと気づき、以来もっと普遍的なものに価値を置くにように少しずつシフトしてきました。

その成果のひとつが、このシンプルな部屋です。

「モノ」よりも「スペース」に価値を置くことによって、多くの時間とエネルギーを捻出できています。

試しにあなた自身のことを考えてみてください。

あなたの部屋に、積み重ねられた雑誌や新聞なんてありませんか?
管理しなければいけないモノが、どれだけ多くあなたの部屋を占領しているでしょうか?
毎日どれだけ多くの時間をテレビの前で過ごしていますか?

いつか読もう、いつか見よう、いつかやろう…。

その「いつか」とは永久にやってくる日が来ないのでは?

「過剰なモノ」は「ゴミの山」といっても過言ではない。本気でそう思っています。
そのゴミの山に、あなたはどれだけのエネルギーと時間を浪費させられているでしょうか?
試しにそのゴミの山を、積み重ねられた雑誌や新聞、その他、部屋の中にある過剰な装飾を綺麗サッパリ捨て去ったら、いったいどれだけのエネルギーと時間が生まれるでしょうか?

ありふれた「モノ」や目障りだと思っていたものが無くなれば、莫大なエネルギーと時間の浪費を抑えられることになり、そのエネルギーはさらにクリエイティヴな活動に投資できる。たとえば「人間関係」にそのエネルギーを投資したとしたら…。それは「モノ」では決して満たされることが無い欲求を満たしてくれる最高の手段と言えるでしょう。結果的にそれは人生のすべての側面に好ましい影響を及ぼします。

精神的にも、肉体的にも、経済的にも、俺はこのライフスタイルが非常に気に入っていて満足していますし、この好循環を身をもって体験しています。

キーポイントは【捨てる】ことと【減らす】こと。
それに尽きると思う。

究極の整理法。それは【整理するモノが無いこと】です。
その状態を可能にするのは「捨てる勇気」と「減らす勇気」です。

もっと少なく、もっと小さく、もっと価値あることを。
すべては「捨てる」ことと「減らすこと」から始まるでしょう。